- Amazon流入キーワードは、ASINがどの検索語で見つけられているかを把握するための情報
- 検索露出・検索ボリューム・クリック・セッションは別の指標として扱う
- 商品カテゴリ・仕様・用途・特徴・ブランドの5つに分類すると集客入口を整理しやすい
- 自然検索と広告の掲載状況を区別し、商品との関連性を確認する
- キーワードの数ではなく、重要な検索意図をどこまでカバーできているかを見る
Amazonで商品を販売していると、「自社商品はどのキーワードから見つけられているのか」「検索順位が高いキーワードと、実際に集客につながっているキーワードは同じなのか」と疑問に思うことはありませんか。
Amazonの商品ページへのアクセスを増やすには、検索ボリュームの大きいキーワードを探すだけでなく、自社ASINがどの検索語で露出しているかを把握することが重要です。
例えば、同じ水筒でも、「水筒 500ml」「軽量 水筒」「通勤 水筒」では購入者が重視する条件が異なります。自社商品がどのような検索意図で見つけられているかを整理すれば、現在の集客構造と、今後確認すべきキーワードが見えてきます。ただし、キーワード分析ツールで確認できる検索露出と、実際に発生したクリックやセッションは同じものではありません。
本記事では、Amazon流入キーワードの調べ方を、自社ASINの検索入口の整理に絞って解説します。SellerSpriteを使った確認手順、キーワードの分類方法、重要度の判断基準まで紹介します。
Amazon流入キーワードとは?商品が見つかる検索入口を把握する
Amazon流入キーワードとは、商品がAmazonの検索結果で見つけられるきっかけとなる検索語のことです。
Amazonでは、購入者が検索窓にキーワードを入力すると、その検索意図に関連する商品が検索結果に表示されます。
例えば、500mlのステンレスボトルを販売している場合、次のような検索語が考えられます。
- 水筒 500ml
- ステンレスボトル
- 軽量 水筒
- 保温 水筒
- 通勤 水筒
これらは同じ商品に関連するキーワードでも、購入者が求めている条件は少しずつ異なります。
そのため、流入キーワードを調べる目的は、単に検索語を大量に集めることではありません。自社商品がどのようなニーズに対して検索結果に表示されているのかを理解することです。
流入キーワードと検索キーワードの違い
検索キーワードは、購入者がAmazonで入力する検索語全般を指します。
一方、ASIN単位で分析する流入キーワードは、その商品と検索結果上で関係が確認できる検索語に焦点を当てます。
例えば、「水筒」という検索語の検索ボリュームが大きくても、自社ASINがそのキーワードで十分に表示されていなければ、自社商品の主要な検索入口とは言えません。
まずは市場全体で人気のあるキーワードと、自社商品が実際に検索露出を得ているキーワードを区別しましょう。
検索露出・検索ボリューム・クリックの違い
Amazon流入キーワードを調べる際に最も注意したいのが、指標の意味です。
| 指標 | 意味 | 分かること・注意点 |
|---|---|---|
| 検索ボリューム | 対象キーワードが検索された回数の推定値など | キーワード自体の需要を把握する。特定ASINへのアクセス数ではない |
| 検索露出 | 検索結果に対象ASINが表示される機会 | 見つけられる可能性を把握する。クリックされたとは限らない |
| 週間露出量 | SellerSpriteで示される直近1週間のASIN別推定露出数 | そのキーワードの総検索回数とは異なる |
| トラフィック比率 | 対象ASIN内で、各キーワードが占める検索露出構成比 | 実際のクリック割合ではない |
| クリック | 定義された対象で商品などがクリックされた回数 | 利用するAmazon公式レポートごとに集計範囲を確認する |
| セッション | Amazonの対象レポートで定義された商品ページへの訪問 | 通常、個別検索語ごとの流入元をすべて示すものではない |
トラフィック比率が高いキーワードは何を意味する?
セラースプライトの「トラフィックワード比較」で表示されるトラフィック比率は、直近30日間における対象ASINのキーワード別検索露出構成比です。
例えば、あるキーワードのトラフィック比率が20%であれば、対象ASINの検索露出のうち、そのキーワードが占める割合が20%であることを意味します。
これは「そのキーワードで検索した購入者の20%が商品をクリックした」という意味ではありません。同様に、週間露出量は対象ASINの推定露出数であり、キーワード全体の検索数ではありません。
Amazon流入キーワードを調べる前に確認する3つの条件
1.対象のASINを明確にする
まず、調査したい商品のASINを確認します。
カラーやサイズなどのバリエーションがある場合は、親ASINと子ASINの違いに注意しましょう。特定のカラーやサイズを調べるのか、代表的なバリエーションを調べるのかを記録します。
同じ商品グループでも、バリエーションによって検索結果での露出状況が異なる場合があります。
2.マーケットプレイスを統一する
Amazon.co.jpとAmazon.comでは、購入者の検索語や商品需要が異なります。日本市場の商品を分析する場合は、日本のマーケットプレイスを選びましょう。
3.対象期間を記録する
検索順位や露出は変動するため、調査日や対象期間を記録しておくことが重要です。
例えば、セール期間中のデータと通常時のデータを比較する場合、需要の季節性や広告配信状況の違いも考慮する必要があります。
一度の調査結果だけで、長期的に重要なキーワードだと判断しないようにしましょう。
Amazon流入キーワードの調べ方|5ステップ
ここからは、ASIN単位で流入キーワードを調べ、集客入口を整理する具体的な手順を紹介します。
STEP1|自社ASINの検索キーワード一覧を取得する
まず、セラースプライトの「キーワード逆引きリサーチ」などを使い、自社ASINに関連する検索キーワードを確認します。
取得したキーワードは、後から分類できるように一覧にまとめます。
この段階では、検索ボリュームが大きい語だけに絞らず、商品との関連性が高いロングテールキーワードも残しておきましょう。
STEP2|自然検索と広告の掲載状況を区別する
次に、各キーワードで自社ASINが自然検索結果に表示されているのか、広告掲載が確認できるのかを整理します。
自然検索と広告では、露出が生まれる仕組みが異なります。
- 自然検索:Amazonの自然検索結果での掲載状況を確認する
- 広告:スポンサー広告などの掲載状況を確認する
- 両方:自然検索と広告の双方で露出が確認できるキーワードを把握する
なお、ツールで広告掲載が確認できたからといって、そのキーワードで自社商品が実際に何クリック獲得したかまで分かるとは限りません。
STEP3|検索意図に合わせてキーワードを分類する
取得したキーワードを、商品カテゴリ、仕様、用途、特徴、ブランドなどの分類に分けます。この作業により、自社商品がどのような検索ニーズで見つけられているかを整理できます。
STEP4|商品との関連性と露出の重要度を確認する
次に、商品との関連性、自然順位、露出量、トラフィック比率などを確認します。
ただし、検索ボリュームやトラフィック比率の高いキーワードが、必ずしも最優先とは限りません。
商品の主要機能と一致しているか、購入者が求める条件に対応しているかを確認しましょう。
STEP5|主要な検索入口を記録する
最後に、重要なキーワードを一覧にまとめます。
調査日、検索意図、自然検索・広告の掲載状況、商品との関連性を記録しておくと、次回の調査時に変化を確認しやすくなります。
Amazon流入キーワードを5つに分類する方法
キーワードの分類には、商品カテゴリーだけでなく、購入者の検索意図を使うことが重要です。
| 分類 | キーワード例 | 購入者の検索意図 | 確認ポイント |
|---|---|---|---|
| 商品カテゴリ語 | 水筒、ステンレスボトル | 商品カテゴリーから探したい | 商品全体を表す検索語か |
| 仕様語 | 水筒 500ml、水筒 軽量 | サイズや重量などの条件を指定したい | 実際の商品仕様と一致するか |
| 用途語 | 通勤 水筒、学校 水筒 | 利用シーンに合う商品を探したい | 対象ユーザーと用途が一致するか |
| 特徴語 | 保温 水筒、洗いやすい 水筒 | 機能や使いやすさを重視したい | 商品がその特徴を備えているか |
| ブランド語 | ブランド名 水筒 | 特定ブランドの商品を探したい | 自社ブランドか、他社ブランドか |
商品カテゴリ語だけに偏らない
「水筒」のような幅広いキーワードは多くの購入者に検索される可能性がありますが、購入者が求める容量や用途はさまざまです。
一方、「軽量 水筒 500ml」のような具体的な検索語は、商品の特徴と検索意図が一致しているかを判断しやすい場合があります。
そのため、キーワードを評価する際は、検索ボリュームだけでなく、どのような購入者のニーズを表しているかを確認しましょう。
ブランド語は別に管理する
ブランド名を含む検索語は、一般的な商品カテゴリ語とは検索意図が異なる場合があります。
自社ブランド名で検索されている場合は、ブランド認知による需要が含まれる可能性があります。
他社ブランド名を含む場合は、商品との関連性や商標に関する注意点も考慮する必要があります。
ブランド語と一般語を分けて管理することで、検索入口の構成をより分かりやすく整理できます。
重要なAmazon流入キーワードの見分け方
取得したキーワードをすべて同じ優先度で扱う必要はありません。
まずは、次の4つの観点で整理しましょう。
| 確認項目 | 見るポイント | 判断例 |
|---|---|---|
| 商品との関連性 | 検索意図と商品仕様が一致しているか | 一致度が高い語を優先する |
| 検索露出 | 対象ASINで露出が確認できるか | 主要な検索入口を把握する |
| 自然順位 | 自然検索でどの位置に表示されているか | 現在の検索可視性を確認する |
| 需要の安定性 | 一時的な需要か、継続的な需要か | 季節性や調査期間を考慮する |
優先度を3段階で整理する
- 優先度A:商品との関連性が高く、主要な購入目的を表すキーワード
- 優先度B:関連性は高いが、用途や仕様が限定されるキーワード
- 優先度C:関連性が低い、または商品仕様と一致しないキーワード
これは管理を分かりやすくするための分類例です。実際の優先順位は商品カテゴリーや販売状況に合わせて調整しましょう。
また、検索露出が少ないキーワードでも、商品との関連性が高い場合は調査対象として残す価値があります。
具体例|500ml水筒の流入キーワードを整理する
ここでは、500mlの保温・保冷ステンレスボトルを販売している場合を例に、検索入口を整理してみます。
以下は説明用の架空例であり、実際のAmazon検索データではありません。
取得したキーワードを検索意図と商品との関連性で整理すると、重要な検索入口を把握しやすくなります。※キーワードは架空の例です。
| キーワード | 分類 | 商品との関連性 | 確認したいこと |
|---|---|---|---|
| 水筒 500ml | 仕様語 | 高い | 主要な検索入口として露出しているか |
| 軽量 水筒 | 特徴語 | 高い | 軽さを重視する購入者に見つけられているか |
| 通勤 水筒 | 用途語 | 高い | 想定利用シーンに対応する検索語か |
| 水筒 1リットル | 仕様語 | 低い | 容量が一致しないため優先対象から外すか |
| 子供用 水筒 | 用途語 | 要確認 | 商品設計や対象ユーザーと一致するか |
この例では、「水筒 500ml」「軽量 水筒」「通勤 水筒」は、自社商品の特徴や用途と一致する可能性が高い検索語です。
一方、「水筒 1リットル」は容量が異なるため、検索ボリュームが大きくても主要な集客入口として優先する理由は弱くなります。
このように、検索されているかどうかだけでなく、検索意図と商品が一致しているかを基準に整理することが重要です。
SellerSpriteでAmazon流入キーワードを調べる方法
SellerSpriteでは、ASINをもとに商品に関連する検索キーワードを調べられます。
単一ASINの検索入口を整理する場合は「キーワード逆引きリサーチ」が基本となり、「トラフィックワード比較」では自社ASIN側のキーワード別露出構成や順位を確認できます。
方法1|キーワード逆引きリサーチで一覧を取得する
- SellerSpriteの「キーワード逆引きリサーチ」を開く
- 対象マーケットプレイスと調査期間を選ぶ
- 調査したい自社ASINを入力する
- 表示された検索キーワードを確認する
- 自然順位や広告順位などを参考に、関連性の高いキーワードを整理する
この方法は、まず自社ASINに関連するキーワードを広く把握したい場合に適しています。
SellerSpriteの検索キーワード関連データを確認し、対象ASINがどのような検索語で露出しているかを整理します。
方法2|トラフィックワード比較で自社ASINの露出構成を確認する
「トラフィックワード比較」は本来、自社ASINと競合ASINのキーワードを比較する機能です。
ただし、自社ASIN側のデータに注目すれば、各キーワードのトラフィック比率、週間露出量、自然順位、広告順位などを確認する際にも役立ちます。
- 「トラフィックワード比較」を開き、日本のマーケットプレイスを選択する
- 自社ASINと、比較に使用する対象ASINを入力する
- バリエーションの選択条件を確認する
- 結果一覧から自社ASIN側のトラフィック比率や自然順位を確認する
- キーワードを商品カテゴリ・仕様・用途・特徴・ブランドに分類する
この段階では、競合ASINとの優劣を判断する必要はありません。まず自社商品の検索入口を把握することに集中しましょう。
なお、トラフィックワード比較では、表示対象となるキーワードに一定の抽出条件があります。そのため、一覧に表示されないことだけを理由に「そのキーワードで露出がまったくない」とは判断できません。
SellerSpriteの「トラフィックワード比較」では、ASINごとのキーワード別トラフィック比率、週間露出量、自然順位、広告順位などを確認できます。まずは自社商品がどの検索語で露出しているかを整理しましょう。
トラフィックワード比較を使うAmazon流入キーワード管理表の作り方と定期確認のポイント
流入キーワードは、一度調べて終わりにするのではなく、同じ形式で記録しておくことが重要です。
例えば、次のような管理表を作成すると、後から検索入口の変化を確認しやすくなります。
| 管理項目 | 記録内容 |
|---|---|
| 調査日・対象期間 | いつのデータを確認したか |
| 対象ASIN | 商品とバリエーションの識別情報 |
| キーワード | 検索語の表記 |
| 検索意図 | カテゴリ・仕様・用途・特徴・ブランド |
| 自然検索の状況 | 自然順位や表示の有無 |
| 広告の状況 | 広告掲載の確認状況 |
| 露出指標 | トラフィック比率・週間露出量など |
| 関連性 | 高・中・低、または確認が必要 |
| 次回確認事項 | 順位推移、需要変化、商品情報との一致 |
定期的に確認する際は、マーケットプレイス、対象ASIN、バリエーション、対象期間などを揃えましょう。
異なる条件のデータをそのまま比較すると、実際には検索入口が変わっていないのに、変化したように見える場合があります。
自社ASINの検索入口を整理した後、競合商品との違いまで確認したい場合は、Amazon競合ASINの流入を分析する方法|キーワード・露出・クリックシェアの見方をご覧ください。
また、自社商品の主要キーワードで順位が下がっている場合は、Amazon検索順位が下がったときの競合診断|原因の確認順序を参考に、順位変化の要因を整理しましょう。
Amazon流入キーワード分析でよくある間違い
検索ボリュームが大きい語を主要流入キーワードと判断する
検索ボリュームは市場全体の需要を示す参考情報です。自社ASINがそのキーワードで十分に露出しているとは限りません。
トラフィック比率を実際のクリック割合と考える
SellerSpriteのトラフィック比率は、対象ASIN内の検索露出構成比です。クリックシェアやクリック率とは異なります。
キーワードの数が多いほど集客力が高いと考える
関連性の低いキーワードが多く含まれていても、商品の購入につながるとは限りません。主要な検索意図をカバーできているかを確認しましょう。
自然検索と広告の掲載状況を混同する
広告による露出と自然検索での露出は分けて確認する必要があります。広告で表示されていることを自然検索順位の改善と解釈しないようにしましょう。
一覧にないキーワードは流入がゼロだと判断する
第三者ツールのデータには、取得期間や抽出条件による制限があります。表示されないキーワードについて、露出が完全にないと断定することはできません。
Amazon流入キーワードに関するよくある質問
Amazonの商品がどのキーワードで検索されているか調べられますか?
はい。SellerSpriteのキーワード逆引きリサーチなどを使えば、対象ASINに関連する検索キーワードや自然順位、広告掲載状況などを確認できます。ただし、第三者ツールの検索露出データと実際のクリック数は区別する必要があります。
流入キーワードと検索ボリュームは同じですか?
いいえ。検索ボリュームはキーワード自体の検索需要を示す指標です。ASINの流入キーワード分析では、その商品がどの検索語で露出しているかを確認します。
トラフィック比率が高いキーワードほど売れていますか?
必ずしもそうとは限りません。トラフィック比率は検索露出構成比であり、実際の注文数や購入率を直接示すものではありません。
自然検索と広告のキーワードは分けるべきですか?
はい。自然検索と広告では露出が発生する仕組みが異なるため、掲載状況を分けて確認することで、自社商品の検索入口を整理しやすくなります。
流入キーワードは何件まで調べればよいですか?
決まった件数はありません。最初は商品との関連性が高く、主要な購入目的を表すキーワードを優先し、必要に応じて用途語やロングテールキーワードを追加しましょう。
競合商品とのキーワードの違いも調べられますか?
はい。自社ASINの検索入口を整理した後、SellerSpriteのトラフィックワード比較などを使って競合ASINと比較できます。具体的な共通語・差分語の分析方法は、Amazon競合キーワード分析|共通語・取りこぼし語の見つけ方で解説しています。
まとめ|Amazon流入キーワードは検索意図ごとに整理する
Amazon流入キーワードを調べる際は、自社ASINがどの検索語で露出しているかを確認し、購入者の検索意図ごとに整理することが重要です。
商品カテゴリ・仕様・用途・特徴・ブランドの5つに分類し、自然検索と広告の掲載状況、商品との関連性を確認しましょう。
また、検索露出と実際のクリック流入は異なるため、トラフィック比率や週間露出量をアクセス数と混同しないことが大切です。
自社商品の検索入口を把握できたら、次の段階として競合ASINとの共通キーワードや差分キーワードを確認し、検索面での違いを分析していきましょう。

